[nazuna 01649] ロックウールの使用によるシロイヌナズナの生育障害

ロックウール(日東紡栽培用ロックファイバー ミニポット)の件で、皆様にお聞きしたいことがあります。

日東紡栽培用ロックファイバー ミニポットのロット番号11129 で、発芽後 1-2 週間でアントシアニンの蓄積、生育不良となりました。ただ、同じロットでも、みかけ正常になる場合もあり、同一ロット内での製品のばらつき、あるいは、すすぎの程度による回避(しつこいくらいすすいだ場合正常となる?)も考えられました。ロット番号は不明ですが、日東紡の名古屋営業所でもクレームがあったとのこと。このような生育障害が見られた方は、他にもおられますでしょうか?

昨年のちょうど今頃、ロックファイバーを用いた生育障害が報告されています
(nazuna 01370, 01371, 01372, 01375, 01387 参照)。その際の原因は、ロックウール繊維を結合させる糊(バインダー)の変更により、ナトリウム、ホウ素量が過剰となり、これらの過剰障害が出たものと考えられております。その後、新しいバインダーに変更され、私たちのラボでもロット番号 11129(2001.11.29 製造)以外については問題なく使用しておりました。

本件について、本日、日東紡ロックファイバー営業統括部 北島滋宣グループマネージャーとミーティングを持ちました。

以下は、ミーティングでのポイントです。
1. 現在、ロット番号11129 ホウ素、ナトリウム量を分析中(試験法:サンプル 15g を純水 400ml、40℃で 15時間 溶出)。ホウ素については分析終了、問題なし。ナトリウムの結果は未。

2. 現在のロックファイバーのバインダーは、クレームのあったナトリウムバインダーからカリウムバインダーに変更されている。そのため、ナトリウム過剰は押さえられたものの、カリウムが溶出される(上記分析法で、15ppm 程度)。この量は植物の生育には問題がないが、植物栄養実験をされている方にはその点留意されるよう連絡いただきたい。

3. 製品のロット管理については、無機イオン成分分析、シロイヌナズナの栽培試験等を含め、今後対応策を検討したい。

皆様からの情報・コメントをお待ちいたします。

→ [nazuna 01776] ロックウール使用による生育障害対策 (III)

→ [nazuna 01721] ロックウール使用による生育障害対策(II)

→ [nazuna 01658] ロックウール使用による生育障害対策

→ [nazuna 01653] ロックウール使用による生育障害(中間報告)

→ [nazuna 01649] ロックウール使用による生育障害



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