実験植物開発室は、寄託いただいた植物リソースを大切に保存して利用者に提供します。寄託後もリソースの知的財産権等諸権利は寄託者にとどまります。論文で発表されたリソースの問合せに対応するため寄託申込みをしたい、異動、退官などで維持が困難になったリソースを譲渡したいなど、寄託/譲渡をご検討くださいますようお願い申し上げます。
2. 手続きについて
1)お申し込み
寄託・譲渡申込書を、plant.brc@riken.jp までメールにてお送りください。異動、退官などで時間的に制約がある場合は、まずご一報ください。
2)リソースの内容確認
寄託・譲渡申込書が届きましたら担当よりメールします。また、BRCでの維持が可能か判定するために詳細なデータシートの作成を依頼します。
3)同意書(MTA)の締結
結果を通知します。生物遺伝資源寄託/譲渡同意書(いずれか)を作成いただきます。公印(社印等)を捺印して以下の宛先までお送りください。
〒305-0074 茨城県つくば市高野台3-1-1
国立研究開発法人理化学研究所
バイオリソース研究センター(BRC)実験植物開発室
TEL:029-836-9067
E-mail:plant.brc@riken.jp
FAX:029-836-9053
申込書類一覧
書類名 | 形式 |
---|---|
寄託・譲渡申込書 | Word |
データシート植物種子(非組換え体) | Word |
データシート植物種子(組換え体) | Word |
データシート植物遺伝子(クローン) | Word |
データシート植物遺伝子(ベクター) | Word | データシート植物培養細胞 | Word |
生物遺伝資源寄託同意書(2部)* | Word |
生物遺伝資源譲渡同意書(2部) | Word |
*生物遺伝資源寄託同意書:
● 「生物遺伝資源寄託同意書」は、寄託者の意思を尊重した内容になっておりますが、広く研究者の方々に利用して頂くため可能であれば条件をつけずに寄託をお願いします。 条件付き寄託をご希望の場合には同意書の6項に条件を記入して下さい。
● 同意書には署名もしくは捺印を必ずお願いします。「機関長」の署名捺印は、大学の場合は学部長、研究所の場合は所長を想定いたしております。 また、既に知的所有権に関する管理責任者が任命されている機関では、管理責任者の捺印をお願いします。
● 国の指導により関係必要書類が変更になることがございます。改めて書類作成をお願いすることがございますが、その際にはどうぞ宜しくお願い申し上げます。
4)運搬
リソースの運搬時期及び方法については相談のうえ決めさせていただきます。なお遺伝子組換え生物の輸送の際には以下の点にご注意ください。
遺伝子組換え生物に該当するリソースの輸送について
リソースの運搬並びにその後の取扱いにおける安全性を担保するため、運搬に先立って「遺伝子組換え実験承認書」、「遺伝子組換え実験計画書」等の写しと法律に定められている情報提供書類をお送り下さい。運搬に関してご不明の点があればご相談下さい。
3. 寄託リソースの品質管理について
寄託者の皆様へ
理研バイオリソース研究センター・実験植物開発室の事業は、皆様より寄託された種子、細胞、遺伝子とその付随情報から成り立っています。設立以来、ご支援ご理解をいただき深く感謝しております。
さて、ご寄託いただく材料が生物由来である以上、予期せぬ変異やコンタミネーション(汚染)の発生は容易に想像できることです。また実験系や知的財産権の高度化・複雑化に伴い、リソースに関する正確な情報の把握が困難になってきています。しかし、これらが原因で、ご厚意でリソースを寄託した研究者が、利用者や第三者からの係争に巻き込まれることがあってはならないことと考え、この度、利用者が同意する必要がある生物遺伝資源提供同意書を改定し、寄託者に対する免責文言を非営利用の第9項と第10項および営利用の第10項と第11項に加えました。このように法的環境を整備しましたので、これまで以上に積極的な寄託をお願い申し上げます。同時に、植物材料を用いた研究の精度の向上のために、リソースと情報に関する幾つかのお願いを以下に記しました。ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。
寄託時の品質管理
当室では寄託者から提供された情報に基づいてリソースの品質検査を実施します。検査で得られた情報ならびに関連論文の情報は、ウェブカタログに掲載します。
寄託者には、実験の再現性を確保するため、検査に必要な情報が記載された関連論文を寄託申込書に記入お願いします。必要な情報が論文中に記載されていない場合には、知りうる限りの正確な情報の提供をお願いします。当室までご連絡いただければ、遺伝子組み換え生物の情報提供を確実に行うためのお手伝いもいたします。なお検査の結果が提供いただいた情報と異なっていた場合はその結果をお知らせするとともに、リソースの再送または情報の修正や追加情報の提供をお願いする場合がありますので予めご了解ください。
○遺伝子組換え系統
遺伝子組換え系統の作製手順、使用したベクターやトランスジーンの塩基配列、配列確認に使用したプライマー、などをお知らせください。
実施項目(網羅的に作成されたリソースについては特性に応じた検査を実施しております)
- 発芽試験
- ホモ・ヘテロの判別試験(PCR解析)
- ゲノム中の挿入位置の検査(遺伝子破壊株のみ)
- ゲノムに導入された目的遺伝子の配列検査(遺伝子破壊株を除く)
未実施項目
- ゲノムに挿入された全配列の解析
○突然変異誘発系統
突然変異誘発系統の作製手順、変異遺伝子の塩基配列、配列確認に使用したプライマー、典型的な表現型を示す画像、などをお知らせください。
実施項目
- 発芽試験
- ホモ・ヘテロの判別試験(表現型または遺伝型による)
- ゲノムに導入された変異配列の検査(変異配列が付加された系統のみ)
未実施項目
- 特殊な装置や環境が必要となる表現型の確認
- 寄託者より情報提供された以外の変異の有無の確認
○野生系統・近縁種系統
採取した場所、時期及び個体数、採取後の増殖の有無及び増殖条件と方法、系統の特徴を示す画像、などをお知らせください。
実施項目
- 発芽試験
- 栽培中に観察可能な表現型の確認
- 遺伝型検査(SSR, SNPまたは特定配列の解析)
未実施項目
- 特殊な装置や環境が必要となる表現型の確認
- 全ゲノム配列解析
○植物遺伝子
目的とするDNAが由来する植物名、宿主名・ベクターの名称および配列等作成方法の詳細、配列取得の方法及び取得した配列、などをお知らせください。
実施項目
- 増殖試験
- 端読み配列の確認
未実施項目
- 全長配列の確認
○植物培養細胞
細胞が由来する植物名、細胞株樹立の方法及び維持条件の詳細、外来遺伝子を導入した場合は導入方法及び導入した配列、などをお知らせください。
実施項目
- 増殖能力の確認
- 由来する植物種の確認(部分配列の取得)
- 遺伝子導入株の場合は導入された遺伝子の解析(PCR)
未実施項目
- 核型の確認
- 物質生産機能の確認
4. その他
寄託・譲渡の際には以下の点についてご配慮をお願いします。ご不明の点はplant.brc@riken.jp までお尋ねください。
- 利用者への提供を前提として寄託・譲渡をお願いします。
- 提供条件として共同研究を付加する場合には寄託時より2年間以内でお願いします。
- 配列情報を含めたリソース付加情報がある場合には寄託時に提供をお願いします。
- 保存・増殖にリソース固有の条件・技術が必要な場合には事前に情報の提供をお願いします。