実験植物開発室では植物バイオリソースの品質管理の一環として、植物培養細胞株の取り違えを防ぐための年次遺伝型検査を実施しています。
理研BRCの品質管理規定により、一年以内に遺伝型検査に合格した培養細胞を提供することが定められています。
今年度の遺伝型検査は11月に実施する予定です。
そのため、11月初めの発送スケジュールに遅れが生じる可能性があります。
利用者の皆様にはご不便をおかけしますが、何卒ご理解を賜りたくお願い申し上げます。
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植物培養細胞株の培養方法の変更について
ホウレンソウ細胞株rpc00017 Spi-I-1に関してお知らせいたします。
植物培養細胞リソース維持の合理化のため、液体培養から寒天培養へ変更することになりました。
今後ともrpc00017 Spi-I-1をご利用くださいますようお願い申し上げます。
rpc00017 ホウレンソウSpi-I-1: Exp-Plant Catalog
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夏季の植物培養細胞の提供について
植物培養細胞をご利用の皆様
夏季に植物培養細胞を提供する場合、輸送中の温度上昇が懸念されます。
ご利用される際には、以下についてご理解を賜りたくお願い申し上げます。- 植物培養細胞に傷害が生じる危険性のあることをお含みおきください。
- 既にご利用を計画されている方や取り扱いに不安のある方は、お早目にお申し込みください。
- 発送準備に時間のかかる細胞株もあります。ご留意くださいますようお願いいたします。
- 気温や台風等の気象条件を勘案して、発送スケジュールを調整する場合がございます。
ご不明な点等ございましたら、 plant.brc@riken.jp までご相談ください。
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新規公開|植物培養細胞株
実験植物開発室では2023年3月から植物培養細胞株4株の提供を開始します。
細胞株の詳細や写真はExp-Plant Catalogをご覧ください。1. rpc00101: ニンジン NC
筑波大学教授の佐藤忍先生より寄託いただきました。不定胚形成能を失った細胞株です。液体培地で維持する懸濁培養を提供します。
DOI: 10.1104/pp.81.3.931
Exp-Plant Catalog2. rpc00102: リチャードミズワラビ Cr-AH
東京大学教授の馳澤盛一郎先生(当時)より寄託いただきました。シダ植物の細胞株です。液体培地で維持する懸濁培養を提供します。
DOI: 10.1508/cytologia.83.1
Exp-Plant Catalog3. rpc00103: シロイヌナズナ MM2d
奈良先端科学技術大学院大学の梅田正明先生より寄託いただきました。細胞周期の同調培養および形質転換が可能な細胞株です。ムラシゲ・スクーグ液体培地で維持する懸濁培養を提供します。
DOI: 10.1007/s00299-005-0075-4
Exp-Plant Catalog4. rpc00104: シロイヌナズナ MM2d-LS
奈良先端科学技術大学院大学の梅田正明先生より寄託いただきました。rpc00103 MM2dを改変リンスマイヤー・スクーグ液体培地で培養することにより樹立した細胞株で、細胞周期の同調培養および形質転換が可能です。液体培地で維持する懸濁培養を提供します。
DOI: 10.1073/pnas.1103584108
Exp-Plant Catalogリソース請求の書類作成、培養細胞の取り扱い方法など、個別の質問にも対応いたします。
どうぞお気軽に plant.brc@riken.jp までお問い合わせください。
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個別の変異体・形質転換体をExp-Plant Catalogに追加
最近増殖が完了した個別の変異体・形質転換体を含む系統をウェブカタログ Exp-Plant Catalog に追加し合計439系統を公開しております。リスト中 In preparation と表示された系統は、種子準備中のため発送までお時間をいただいております。リストに記載されている変異体や形質転換体の利用をご希望の場合は plant.brc@riken.jp までご連絡をお願いいたします。
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DNA用の染色試薬を変更しました
当室で行う品質検査の多くには電気泳動を使用しており、結果の一部は提供先のユーザーにもお送りしております。このたび安全と環境への配慮を重視し、染色試薬をエチジウムブロマイドよりミドリグリーンに変更しましたのでお知らせします。ミドリグリーンの使用開始にあたり行った条件検討の結果をこちらより公開します。
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岡田清孝先生の「みどりの学術賞受賞記念トークイベント」動画が公開
長年にわたるシロイヌナズナの研究で多くの業績を残された岡田清孝先生(現龍谷大学)が、令和4年みどりの学術賞を受賞されました。日本未来科学館にて内閣府が9月3日に主催したイベントで受賞記念講演をされ、その動画が公開されましたのでお知らせします。理研BRCが保存するpin変異体とagamous変異体も紹介されています。ぜひご覧ください。
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MASCの年次報告書が公開されました
国際シロイヌナズナ研究推進委員会(MASC)より2021/2022年版の報告書が公開されました。
https://arabidopsisresearch.org/images/Documents/Agenda/Final_MASC_Annual_Report_2021-22a.pdf
MASCの活動については以下のレポートを参照してください。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1002/pld3.248
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新規公開|形質転換タバコBY-2細胞株
実験植物開発室では2022年9月から蛍光タンパク質を発現している形質転換タバコBY-2細胞株3株の提供を開始します。
理化学研究所の中野明彦先生および伊藤容子先生(当時)より寄託いただきました。
細胞株の詳細や写真はExp-Plant Catalogをご覧ください。1. rpc00091: タバコ TBY2-31/ST
GFPによりゴルジ体シス槽およびmRFPによりゴルジ体トランス槽がそれぞれ可視化されているタバコBY-2細胞株です。液体培地で維持する懸濁培養を提供します。
DOI: https://doi.org/10.1091/mbc.E12-01-0034
Exp-Plant Catalog2. rpc00093: タバコ TBY2-41/ST
GFPによりトランスゴルジ網およびmRFPによりゴルジ体トランス槽が可視化されているタバコBY-2細胞株です。液体培地で維持する懸濁培養を提供します。
DOI: 10.1093/pcp/pcx028
Exp-Plant Catalog3. rpc00095: タバコ TBY2-R31
mRFPによりゴルジ体シス槽が可視化されているタバコBY-2細胞株です。液体培地で維持する懸濁培養を提供します。
DOI: https://doi.org/10.1091/mbc.E12-01-0034
Exp-Plant Catalog本リソースは遺伝子組換え技術を適用して樹立された植物培養細胞です。自然条件で個体へ再分化しないため、法律で定める遺伝子組換え生物に該当しません。しかし、本リソースを用いて組織または個体を作成する場合には法律の対象となります。ご注意ください。
本リソースのmRFPはカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)のRoger Y. Tsien教授から供与されたものであるため、UCSDと利用者間のMTA締結が必要となります。詳細は提供申込み時にお知らせします。
リソース請求の書類作成、培養細胞の取り扱い方法など、個別の質問にも対応いたします。
どうぞお気軽に plant.brc@riken.jp までお問い合わせください。(2022年12月9日:rpc00093: タバコ TBY2-41/STの記載内容を訂正しました。)
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TF-GRをExp-Plant Catalogに追加
5648系統のTF-GRライン(シロイヌナズナ転写因子―グルココルチコイド受容体系統)を Exp-Plant Catalogに追加しました。本リソースはシロイヌナズナ転写因子遺伝子cDNA(終止コドン無)とグルココルチコイド受容体遺伝子を結合した融合遺伝子(TFGR)を35Sプロモーター(カリフラワーモザイクウイルス由来)下流に配置し、シロイヌナズナ野生株(Col-0)に導入することにより作成されました。今回公開した系統は、導入されている転写因子遺伝子のDNA配列が寄託者によって調べられた系統です。