シロイヌナズナの Columbia と Landsberg の由来に関する情報です。
【 Wed, 6 Nov 2002 18:54:38 】
[nazuna 01735] Re: シロイヌナズナ野生株について —————
シロイヌナズナのバックグラウンドについて教えていただけないでしょうか。Columbia(Col)、Col-0、Col-1(0-7は遺伝的にほぼ同じとTAIRに記載されてましたが・・・)の違い、およびLandsberg(La-0)、Ler、Ler-0、Ler-1 の違いについてお詳しい方がいらしたら教えていただけないでしょうか。よろしくお願い致します。
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まず、
1.Columbia って正確には、Ecotype ではなくて・・
G.P.Redei が、Kranz(フランクフルト大)だったか、その前任者だったかから送ってもらった Landsberg 系統の種から single_seed isolation したものだそうです。=レダイに聞いた。
その Landsberg 系統は、いろいろの「混じり」だったらしく蒔いたらいろんなのが出てきたので、single_seed isolation したそうです。元気そうな典型的な健康体を選択。それで、適当に University of Missouri-Columbia = 地名にちなみ Columbia と命名。
その当時は、Landberg 野生型はあったはずですが・・・
Landsberg(系統)= 最もそれらしかった植物由来、から Redei が、X 線処理して・・・erecta 変異を取りました。
彼は、Landsberg erecta ばっかり使っているうちに、野生型の種がなくなった。というより・・・・最初からどれがほんものの野生型かわからない・・ほど混じっていた・・。
Landsberg erectaが、ヨーロッパとくに Koornneef に渡って・・彼が親系統として使い世界中の変異体の親になった・・・。
2.これから、答え。
ですから、元の Redei, Sommerville は、Columbia という命名しか使っていません。
ところが Kranz は、どこから探し出したのか・・・彼のストックには、Landsberg 野生型がありました!!
彼は、それをLa-0(ゼロだと思うのですが、オーかもしれません。オリジンとしてね)と命名して配っていました。
いまでは、La erectaのLandsberg とは違うという DNA 鑑定が出ているはずです。
また Kranz の管理していたストックに、それとの対応で、Col-0(ゼロか、おー)(;我々は、ゼロって読んでたが・・、)というColumbia 野生型がありました。
これは、元は Redei 由来のただの Columbia の子孫の筈ですので・・・Col = Col-0 な筈ですが・・・・・Kranz は、管理が悪いので、信用できないです = 私見として。
#だから、Columbia wild の意味で、Col-0 を使うのは嫌いです。@米田。
3.Col-1 などは・・・英国+米国 = 特にこっち=のストックセンターができたときにつけたものです。
書いてあると思います。
歴史的に考えてそうしたようです。
4. Ler-1 なども上記 3.と同一。
以上です。